Webマガジン「MARVESALA MAGZINE」 創刊号

マーベセラーのこだわり Vol.1 【後編】

「マーベセラーのこだわり」では、商品開発秘話や成分の豆知識などをインタビュー形式でお届けします。
記念すべき第 1 回目は、マーベセラーオンラインの主力商品でもある「MAAs シリーズ商品」をクローズアップ。 前編に引き続き「MAAs(マース)」の特徴や性質について中野博士に伺っていきます。
<前編はこちら>


目次


24億年前から育まれてきた「MAAs」の恵み

【アッパークラマス湖】

――「MAAs」のユニークさゆえに、商品開発がおもしろかったというエピソードはありますか?

MAAs シリーズの原料になるラン藻は、アメリカのオレゴン州にあるアッパークラマス湖という淡水の湖に自生している微細藻類です。この地球上に 24 億年前に誕生した生き物といわれています。現地を 2 回ほど訪問していますが、国立公園や自然保護区などに囲まれた非常に良い環境の湖で、感動しました。

この微細藻類が初めて光合成をしたことで、地球上の大気中に酸素が含有するようになり、酸素呼吸の生き物が進化してきたそうです。

私たちの大先輩にあたる、そのような生き物からエキスを抽出できたことや、アッパークラマス湖に自生する天然の原料から抽出精製できていることは非常におもしろい。そんな原料に出会えたことが奇跡だなと思います。

――24億年前⁉そんなに太古の昔からある原料を使った貴重な商品なのですね。

24 億年前というのは、なかなかイメージがわかないですよね。同じような藻類では、最近よく見かけるスピルリナやクロレラ、ミドリムシがありますが、それらの中でも一番古い部類に入ります。

そういうものが脈々と生き続けて、私たちにいろいろな原料を提供してくれるというのはとても素晴らしいことです。

――自然の偉大さを感じます。MAAs シリーズの商品にはいろいろなアイテムがありますが、最初に作られたアイテムというのはどれになりますか?

やはり最初は「日焼け止め」に活かしたいということで、天然の日焼け止め成分だけの UVクリーム「リシェル MAM&BABY UV ミルク」を作りました。紫外線の散乱剤やラン藻エキス以外の吸収剤を含まず、お子さんや赤ちゃんにも使えるような、シンプルでやさしい処方になっています。

――「お肌にやさしい処方」というのはうれしいです。

通常の日焼け止めは、1 日が終わってから洗顔などで落とさないといけませんよね。

でもこの UV クリームの場合は、日焼け止め機能だけでなく、いろいろなほかの働きもあるので落とさなくても大丈夫です。「ナイトクリームのような使い方もできる」おもしろい商品になっています。

――マルチな使い方ができる UV クリームなのですね。

研究の中でラン藻エキスに保湿の働きもあることがわかり「日焼け止め」と「保湿」という2つの働きを持つ、ユニークな UV クリームが誕生しました。



中国で偽物が出回るほどの人気ぶり

【MAAs リペアエッセンス】

――中野博士が 1 番お気に入りの MAAs 商品を教えていただけますか?

お気に入りというか思い出深いのは、やっぱり「MAAs リペアエッセンス」の美容液ですね。保湿の働きもあることがわかってから、最初に取り組んだ化粧品になります。

この商品は中国でも、かなり人気がありましたね。インバウンドや現地でのニーズが高く、好調だったのですが、中国国内で偽物が出回るようになり、中国市場は一旦撤退してしまいました。あとから、その偽物が「本物の 10 倍ぐらい売れた」という話を聞きまして、中国でもそれほど人気があったのだなと実感しました(笑)。

――偽物が出るほど人気商品だったのですね!

見た目は瓶も本当にそっくりで、一見しただけでは偽物とわからない。ただ、ラン藻エキス成分は含まれていない商品でした。

――貴重な成分ですものね。改めて MAAs シリーズの商品の魅力について教えてください。

私たちの商品コンセプトにもつながるのですが、やはり「安心安全」を第一にしていて、必要ないものは入れないようにするというのが特徴です。抗菌剤とか着色料や香料とかは極力入れないようにしています。

「MAAs リペアエッセンス」も一般的な防腐剤は入れず、抗菌作用が出るような特殊な処方にしています。イオン導入にも使えますし、安心してお使いいただけるような処方になっていると思います。



「MAAs」の特徴を活かし、商品展開を増やしていきたい

【商品開発への思いを語る】

――最後になりますが、今後、MAAs シリーズの商品の目指す姿についてお聞かせください。

まず 1つは、ラン藻エキスの働きがほかにもいろいろあるので、そこ新しく切り開いていきたいというのがあります。

もう1つは日焼け止めのところです。近年、地球の温暖化などにより環境保全が重要となっているため、環境に対するダメージのない「日焼け止め」が求められています。

サンゴ礁を白化させてしまうなど、環境に対する負荷が大きいため、日焼け止めに使用される紫外線吸収剤のー部は、すでにハワイなどで使用が認められていません。そんな中、紫外線防御作用を持つ天然成分を使うことは、非常に意味があると考えています。

また、サンゴ礁には、サンゴの腔腸動物の本体と、そこに共生している褐虫藻という藻がいるのですが、驚くべきことに、その藻自体もラン藻エキスと同じ成分をつくっているのです。だから、サンゴ礁にダメージを与えるわけがない。この成分には日焼け止め成分として非常に期待しています。

独自に抽出できたラン藻エキスの特徴を活かして、今後、さらに MAAs シリーズの商品展開を増やしていこうと商品開発を進めているところです。

――今後の商品開発が楽しみですね。本日はありがとうございました。